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    <title>あの子と。</title>
    <description>memo only !</description>
    <link>http://frascamemo.blog.shinobi.jp/</link>
    <language>ja</language>
    <copyright>Copyright (C) NINJATOOLS ALL RIGHTS RESERVED.</copyright>

    <item>
      <title>少年マリオネット　〔ミルフィオリ，マリオン〕</title>
      <description>&lt;p&gt;&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　多くのひとの人生を狂わせました。&lt;br /&gt;
　ひとりの少年の人生を奪いました。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
　例えば瞬きでもするかのように、サラサラと嘘を吐きながら生きてきた。自分の行いがいかに可笑しく、同時に狂っているかを理解する前に、ミルフィオリはたくさんの罪を犯した。それが罪であることすら知らなかった。蟻の行列を潰してゆく無垢な子供のように、ただ吐き続けた嘘だった。いつまでもそうしていられれば良かったのに。罪を罪とも意識できない、無垢な子供のままで、一生いられ続ければ、こんな苦しみは知らずにすんだ。&lt;br /&gt;
「神官殿には、何が聞こえているんだろうな」&lt;br /&gt;
　黒い髪に、黒い瞳の男はそう笑った。私は知っていますよと、男の濃い黒の瞳がささやいた。&lt;br /&gt;
　白い指先で蟻を潰してゆく。砂利と砂粒で指先がくぼむ。爪の間では頭の無い蟻がぴくぴく死んでいく。泣きたくなった。所業を可笑しく狂っていると、理解したところで、最早、手遅れだったのだ。可笑しく狂っていることを続けていくだけ。本当に気がふれそうだ。ミルフィオリには死んで目蓋を落とすその日まで、懇切丁寧な台本が用意されている。こんなの、人間じゃない。まるで狂ったワルツでも踊り続ける道化だ。&lt;br /&gt;
　それでも、今更下がれない道だった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
　ああ、ぼくは愚かです。&lt;br /&gt;
　とても、とても愚かです。&lt;br /&gt;
　どうかぼくを裁いてください。&lt;br /&gt;
　声を奪ってください。脚を奪ってください。&lt;br /&gt;
　それでも足らぬと仰るならば、どうぞこの首刎ねてください。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
　声は届かず、返事など無く、浅ましい願いは叶うはずも無く沈黙にとけた。&lt;br /&gt;
　巨大な十字架の前で、佇んでいると、後ろの扉が音を立てて開いた。そこにいたのは花売りの少女で、彼女は大きな目をパチクリと瞬かせてこちらを見ていた。&lt;br /&gt;
「神官様！」&lt;br /&gt;
　ミルフィオリの姿を視認したとき、彼女は嬉しそうに頬を綻ばせ、小さな歩幅で走り寄ってきた。彼女の碧の瞳は、晴れた日の青空のように無垢に満ちていた。それは、真っ直ぐミルフィオリを見つめていた。&lt;br /&gt;
「日曜日以外もお会いできるなんて&amp;hellip;&amp;hellip;嬉しいです」&lt;br /&gt;
　頬をわずかに赤らめて、彼女ははにかんだ。&lt;br /&gt;
「けれど、こんな夕暮れに教会にいらっしゃるの、珍しいですね」&lt;br /&gt;
「マリオン」&lt;br /&gt;
「&amp;hellip;&amp;hellip;どうか、なさいましたか？」&lt;br /&gt;
「いや、なんでもないよ」&lt;br /&gt;
（そうさ、言えるはずもない）&lt;br /&gt;
　彼女は心配そうに眉を顰め、ゆっくりとこちらを覗き込んだ。本当に、無垢な瞳をしている。穢れを知らない花のようだ。ミルフィオリが欺き続けているのは、こんな瞳の人間ばかりだ。&lt;br /&gt;
「なんでもないんだ」&lt;br /&gt;
　首を振るミルフィオリに、さらに彼女の表情は翳る。&lt;br /&gt;
「神官様？　あなたは今とても悲しそうです。苦しいのですか、それとも痛いのですか？」&lt;br /&gt;
「&amp;hellip;&amp;hellip;ッ」&lt;br /&gt;
「あたしは、あなたにこころを救われました。とても感謝しております。できるならば、マリオンは神官様のお力になりたいのです」&lt;br /&gt;
　彼女は涙を浮かべ、それでも必死で微笑みながら、ミルフィオリの右手を強く握った。その姿はまるで神に祈るようで、聖書に出てきた心美しい女に良く似ていた。ミルフィオリは空いた手で彼女を引き寄せて、覆いかぶさるようにして肩口に顔を埋めた。それから嗚咽を交えて泣いて、声にならない声で呟いた。きっと彼女には聞こえていない。&lt;br /&gt;
　それでも、構わなかった。何者も拒絶しない彼女の腕の中は、まるですべてを許されている気分になれたから。&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（本当は、神の声なんて聞こえていないんだ）&lt;br /&gt;
最初はただ、受け入れて欲しかっただけだった。&lt;br /&gt;
ミルフィオリとマリオン。&lt;/p&gt;</description> 
      <link>http://frascamemo.blog.shinobi.jp/%E3%80%90%E7%B5%82%E3%80%91%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E4%BC%81%E7%94%BB%E2%80%9C%E2%99%AD%E2%80%9D/%E5%B0%91%E5%B9%B4%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%80%80%E3%80%94%E3%83%9F%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%AA%E3%83%AA%EF%BC%8C%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%80%95</link> 
    </item>
    <item>
      <title>願い　〔ステラ〕</title>
      <description>&lt;p&gt;「俺を愛してください」&lt;br /&gt;
　ステラの叶わぬ願いが嘆きとなって、今宵も青白い夜にとける。&lt;br /&gt;
「それが許されないならせめて、その手で俺の首を絞めてください」&lt;br /&gt;
　やがて終わりを迎える世界なら、あなたの手で幕を引いて。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（あなたが俺を見捨てた時に、世界は半ば終わったようなものだけど）&lt;br /&gt;
それでもまだ諦めたくない。&lt;/p&gt;</description> 
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    </item>
    <item>
      <title>理想論の追及　〔シャノン，ベニラギ〕</title>
      <description>&lt;p&gt;　あなたはこの世界の無垢な回路。&lt;br /&gt;
　何も知らなくていい。&lt;br /&gt;
　ただ、そうあればいい。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
「さながら、神の代弁者に仕立て上げられたマリオネットかしら」&lt;br /&gt;
「そんな皮肉を告げてやるなよ。泣いちゃうからさ」&lt;br /&gt;
「あら、継承者様は泣かしたいのではないかと思っていたわ」&lt;br /&gt;
「まさか！　ただ俺は、俺の理想に泥を塗ったあの男へ、この世界に存在する、ありとあらゆる痛苦を与えたいだけだよ」&lt;br /&gt;
「酷い男」&lt;br /&gt;
「そんな、泣いて赦される罪でもあるまいし」&lt;br /&gt;
「&amp;hellip;&amp;hellip;いつかこの街も平和になれば良いのにね」&lt;br /&gt;
「充分、平和じゃないか」&lt;br /&gt;
「バカねえ。平和じゃないわよ、こんなの。殺人鬼と殺し屋が駐在している平和なんて聞いたことないもの」&lt;br /&gt;
「そういえばそうだなあ、さらには神官まで居やがるから」&lt;br /&gt;
「そこは別にいいでしょうが」&lt;br /&gt;
「ダメー」&lt;br /&gt;
「はいはい&amp;hellip;&amp;hellip;」&lt;br /&gt;
「じゃあベニラギの言う平和っていったい何？」&lt;br /&gt;
「そうねえ&amp;hellip;&amp;hellip;継承者も神官様も、皆で手を繋いで輪になって、笑って国歌斉唱でもすればいいんじゃない？」&lt;br /&gt;
「&amp;hellip;&amp;hellip;さっきベニラギに否定されたという事実に今更ながら反論したくなったんだけど」&lt;br /&gt;
「そうかしら？」&lt;br /&gt;
「そうだよ。何だその馬鹿げた机上の空論は」&lt;br /&gt;
「あら、女の子の夢物語に、ロジカルを求めるのは反則よ」&lt;br /&gt;
「それは失礼しました、レディマッダー」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（でもそういうのって素敵じゃなあい？）&lt;br /&gt;
ベニラギさんは興味ないので適当です。&lt;br /&gt;
シャノンさんは叶わないこと知ってるので投げやりです。&lt;/p&gt;</description> 
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    </item>
    <item>
      <title>君中毒　〔レイリア，シャノン〕</title>
      <description>&lt;p&gt;「カフェイン中毒？」&lt;br /&gt;
　シャノンと出会うのは決まって喫茶店だった。レイリアが訪れるといつもいる。前以て情報を仕入れているのではないかと疑いたくなる確立だが、レイリアだってココに来るのは気まぐれだ。それに、彼はどうやらレイリアがいないときにもここに来ているらしい。だとすればそうとうの中毒者だ。&lt;br /&gt;
　賑やかな商店街から少し外れたところにある。それほど広くはないが、琥珀色のランプが店内を落ち着いて照らしている。静かで、非常に雰囲気の良い店だ。&lt;br /&gt;
「別に、そういうわけでもねえけど」&lt;br /&gt;
　自身の黒い短髪を掻き揚げて、シャノンは苦笑気味に笑った。&lt;br /&gt;
「あいつらが揃って紅茶派だからさ。まあ、茶葉を蒸してる隣で豆挽かせてもいいんだけど、手間だろ」&lt;br /&gt;
「そりゃあ手間だ。紅茶ならではの薫りも楽しめないだろうし」&lt;br /&gt;
「な？　珈琲派の居場所がないんだよ」&lt;br /&gt;
　香ばしい珈琲に舌鼓を打ちながら、世知辛い世の中になったものだと笑う漆黒。二人の間に置かれたビスコッティを味わい、レイリアもクスクス笑った。&lt;br /&gt;
　そして珈琲をソーサーに戻してから、レイリアを真っ直ぐ射抜いて、継承者が一言。&lt;br /&gt;
「あとレイと飲んだほうがやっぱり美味いし」&lt;br /&gt;
　顔を上げれば、したり顔で笑うシャノンの姿。動揺したのが悔しくて、それを笑われたのがさらに悔しくて、レイリアもため息混じりの息をついた。&lt;br /&gt;
「あ、これってレイリア中毒？」&lt;br /&gt;
　そんな下らないことに笑う、こんなにも幸せな日々。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（珈琲？　まさか、君に逢いに来ているんですよ！）&lt;br /&gt;
継承者と殺し屋は妙な掛け合いを楽しんでいたらいいよ。&lt;/p&gt;</description> 
      <link>http://frascamemo.blog.shinobi.jp/%E3%80%90%E7%B5%82%E3%80%91%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E4%BC%81%E7%94%BB%E2%80%9C%E2%99%AD%E2%80%9D/%E5%90%9B%E4%B8%AD%E6%AF%92%E3%80%80%E3%80%94%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%82%A2%EF%BC%8C%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%8E%E3%83%B3%E3%80%95</link> 
    </item>
    <item>
      <title>世界終了のお知らせ　〔デビッド，シャノン〕</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
　本当に大切なものは、一つでいい。&lt;br /&gt;
　これはデビッド・リーの友人であるシャノンの言だった。そしてその言葉にはこう続く、「それ以外は何もいらない」。彼の意志はまるで、何度も打たれた鋼鉄の様だと思う。かの志は他を寄せ付けないほど潔癖で、美しい。しかし正義ではない。&lt;br /&gt;
　シャノンもそれを知っている。鮮烈な激情を自覚している。あの継承者は全てを知った上で、選んだのだ。世界と自分を天秤に乗せて、ふわりと持ち上がったほうを切り捨てた。だから、この街は彼の渇望した世界の代替品。&lt;br /&gt;
　そして、&lt;br /&gt;
「お前にとって&amp;hellip;&amp;hellip;俺を含めたすべては、この街の付属品に過ぎないのだろうな」&lt;br /&gt;
　そう、それだけだ。&lt;br /&gt;
　目の前でシャノンの顔が歪んだ。悲しみとも苦しみとも怒りとも付かない。あるいはその全てだろうか。デビッドは真っ直ぐにシャノンを見つめ、呟くように言葉を続けた。&lt;br /&gt;
「&amp;ldquo;街&amp;rdquo;の構成成分でしかないんだろう？」&lt;br /&gt;
「ああ、うん。そうなんだ」&lt;br /&gt;
「無垢な歯車のように、ただ回り続けていて欲しいんだろう？」&lt;br /&gt;
「ははっ、どうしてデビッドにはぜーんぶバレちまうんだろうなあ」&lt;br /&gt;
　何も考えず、毎日同じ事を繰り返す村人ABC。黒尽くめの継承者が望んだのはそれそのもの。デビッドの前ではぐうの音も出ないと、べらべら喋りまくったあとでシャノンは締めくくった。&lt;br /&gt;
「幻滅した？」&lt;br /&gt;
「&amp;hellip;&amp;hellip;阿呆」&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;こんなことで友を幻滅するならば、出会い頭、街を私物化すると言い切った時に見限っている。ため息混じりにぐしゃりと髪を混ぜると、その黒髪の下で道化は嬉しそうに笑った。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（君は歯車。それでも君がいなけりゃ回らない）&lt;br /&gt;
継承者は頭を撫でることが多いですが、撫でてもらうのも実は好き。&lt;/p&gt;</description> 
      <link>http://frascamemo.blog.shinobi.jp/%E3%80%90%E7%B5%82%E3%80%91%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E4%BC%81%E7%94%BB%E2%80%9C%E2%99%AD%E2%80%9D/%E4%B8%96%E7%95%8C%E7%B5%82%E4%BA%86%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B%E3%80%80%E3%80%94%E3%83%87%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%89%EF%BC%8C%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%8E%E3%83%B3%E3%80%95</link> 
    </item>
    <item>
      <title>オア　クラウディ　　〔アルマ，ハイネ〕</title>
      <description>&lt;p&gt;　クラウド・ルナとステラ・フォルテ、ジェミニ、バイヤー、追放者――銀目の再来は、想像以上に静かに終えた。誰も叫ばなかったし、まだ何も壊れていない。街外れの道路で、銃弾が一つ見つかったらしいが、それだけだ。射殺死体も出ていない。&lt;br /&gt;
　どうにも嵐の前の静けさに思えてならないと、ハイネは彼らしく不吉なことを思った。&lt;br /&gt;
「アルマ、大丈夫？」&lt;br /&gt;
「うん、平気」&lt;br /&gt;
　アルマも街の住人の一人であり、事情も通じている。全てを知っているわけではないが、事態をすんなりと飲み込めるほどには足を踏み入れていた。&lt;br /&gt;
「ハイネ&amp;hellip;&amp;hellip;私ね、あの二人って苦手なの。まるで自分がたった一つの正解で、それ以外がすべて間違いのように振舞うから。でも&amp;hellip;&amp;hellip;」&lt;br /&gt;
「でも？」&lt;br /&gt;
「あそこまで真っ直ぐなのは、少し凄いと思うの」&lt;br /&gt;
　アルマは、自身に向けられたあの研ぎ澄まされたつるぎのような瞳を思い出していた。鋼の色の、鋭い瞳。ずっと見つめられていると低音火傷をおこしそうな、底のない冷たさ。&lt;br /&gt;
「きっと誰もがあんな風に、自分にとってのたった一人を探しているのね」&lt;br /&gt;
　大切なもの以外は全て、蔑みながら唾棄してしまえる。&lt;br /&gt;
「だって普通は、見つからなくて、苛々して、もう誰でも良くなって、そして何度も道を間違って&amp;hellip;&amp;hellip;」&lt;br /&gt;
　どうしようもなって、動けなくなる。&lt;br /&gt;
　そうでしょう？&lt;br /&gt;
　けれど彼らは歩き続けているから。&lt;br /&gt;
　5年間ずっと変わらずに、真っ直ぐに己の道だけを道と信じ尽くして。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
「アルマは、もう見つけた？」&lt;br /&gt;
「どうなのかしらね」&lt;br /&gt;
　空虚な色の自嘲の笑みが、すうっとアルマの能面に浮かぶ。&lt;br /&gt;
　ハイネはそれを見つめていた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（たった一人が僕であれば良いだなんて、それはきっと傲慢なのだ）&lt;br /&gt;
周知の一途と、誰も知らない彼の想い。&lt;/p&gt;</description> 
      <link>http://frascamemo.blog.shinobi.jp/%E3%80%90%E7%B5%82%E3%80%91%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E4%BC%81%E7%94%BB%E2%80%9C%E2%99%AD%E2%80%9D/%E3%82%AA%E3%82%A2%E3%80%80%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%87%E3%82%A3%E3%80%80%E3%80%80%E3%80%94%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%9E%EF%BC%8C%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%8D%E3%80%95</link> 
    </item>
    <item>
      <title>恋のかたち　〔ミモザ、画家〕</title>
      <description>&lt;p&gt;「絵描きのおにーさんは恋とかしないの？」&lt;br /&gt;
「そうですねえ」&lt;br /&gt;
「あ、もしかして絵筆が恋人ってやつですか」&lt;br /&gt;
「いえいえ、これは単なる商売道具ですよ」&lt;br /&gt;
「ふむ、興味がないとか」&lt;br /&gt;
「そんな暇もありませんからね」&lt;br /&gt;
「でもー、お仕事でも女の人を描いているとき、ずっと見つめているんでしょう？　きゅんとしたり、うっかりその人のこと好きになったりしないの？」&lt;br /&gt;
「それは素敵な冗句ですね」&lt;br /&gt;
「ちぇ、わたしもけっこうカワイーって言われるんだけどな！」&lt;br /&gt;
「ええ、そうですねえ」&lt;br /&gt;
「&amp;hellip;&amp;hellip;女嫌い？」&lt;br /&gt;
「まさか」&lt;br /&gt;
「&amp;hellip;&amp;hellip;はっ！？」&lt;br /&gt;
「どうしました？」&lt;br /&gt;
「も、もしかして&amp;hellip;&amp;hellip;」&lt;br /&gt;
「&amp;hellip;&amp;hellip;？」&lt;br /&gt;
「お、男がスキとか&amp;hellip;&amp;hellip;」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（&amp;hellip;&amp;hellip;それは素敵な冗句ですね）&lt;br /&gt;
思春期娘と画家さん&lt;/p&gt;</description> 
      <link>http://frascamemo.blog.shinobi.jp/%E3%80%90%E7%B5%82%E3%80%91%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E4%BC%81%E7%94%BB%E2%80%9C%E2%99%AD%E2%80%9D/%E6%81%8B%E3%81%AE%E3%81%8B%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%80%80%E3%80%94%E3%83%9F%E3%83%A2%E3%82%B6%E3%80%81%E7%94%BB%E5%AE%B6%E3%80%95</link> 
    </item>
    <item>
      <title>愛のかたち　〔ジャック，ベニラギ〕</title>
      <description>&lt;p&gt;「やっぱりジャックはサディスティックなイメージがあるわ」&lt;br /&gt;
「そんなことないって。好きな子には超優しいよ、俺！」&lt;br /&gt;
「へえ&amp;hellip;&amp;hellip;」&lt;br /&gt;
「あ、ベニちゃんの疑惑の視線。だって欲しい言葉はいつでもいくらでもあげるしー、傍にいて欲しい時に傍にいてあげるしー」&lt;br /&gt;
「ふぅん、意外だわ」&lt;br /&gt;
「そんで、べったべたのどっろどろに可愛がって、依存させて」&lt;br /&gt;
「&amp;hellip;&amp;hellip;&amp;hellip;&amp;hellip;」&lt;br /&gt;
「さらに、甘やかして大切にして愛してあげて」&lt;br /&gt;
「&amp;hellip;&amp;hellip;&amp;hellip;&amp;hellip;」&lt;br /&gt;
「俺がいないとダメってときに、突き放す優越感がたまらないんだよなー」&lt;br /&gt;
「期待を裏切らない天才ね、貴方は」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;（愛した男をバラバラにしちゃったベニちゃんに言われたくないなあ）&lt;br /&gt;
殺人鬼と、賞金稼ぎの皮を被った快楽殺人鬼。&lt;/p&gt;</description> 
      <link>http://frascamemo.blog.shinobi.jp/%E3%80%90%E7%B5%82%E3%80%91%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E4%BC%81%E7%94%BB%E2%80%9C%E2%99%AD%E2%80%9D/%E6%84%9B%E3%81%AE%E3%81%8B%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%80%80%E3%80%94%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AF%EF%BC%8C%E3%83%99%E3%83%8B%E3%83%A9%E3%82%AE%E3%80%95</link> 
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    <item>
      <title>優しくしないで！　〔フェルマータ，ミモザ〕</title>
      <description>&lt;p&gt;　どうか私を汚い言葉でなじって、手錠で縛って、鞭で甚振って、背骨にそって蝋を垂らして、それから決して優しくしないで、それだけでいい。&lt;br /&gt;
　それだけでいいの。&lt;br /&gt;
　なのにあの子は。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
「フェルマータ」&lt;br /&gt;
　彼女は、時々泣きそうな声でフェルマータの名を呼んだ。&lt;br /&gt;
　涙を流しているのかと心配になって覗き込むが、フェルマータの心配はいつも杞憂だ。彼女の甘い蜂蜜色の瞳は鳥のように無感情で、とても乾いている。&lt;br /&gt;
「ミモザ、どうしたの」&lt;br /&gt;
「どうもしないの」&lt;br /&gt;
「泣きそうだ」&lt;br /&gt;
「そんなの、フェルマータの気のせいよ」&lt;br /&gt;
　彼女は、まるでいびつな世界の仕組みを嘆くように叫んだ。彼女の声も震えていた。もちろん寒くなんてないのは分かっていたし、彼女が体中のどこも痛くないことは知っていた。それなら何が苦しいんだろう。どうして僕は、その苦しみを代わってあげられないんだろう。&lt;br /&gt;
　何の力になれないんだろう。&lt;br /&gt;
　こんな風に、瞳にうつすことしかできないんだろう。&lt;br /&gt;
「悲しいの？」&lt;br /&gt;
　その瞬間、彼女は手を大きく振り上げ、思いっきりフェルマータの頬をはたいた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（「ごめんね」と、彼は私を責めることもせずに、私よりもずっと悲しそうに笑った）&lt;br /&gt;
二人とも違った意味で、少し弱いような気がします。&lt;/p&gt;</description> 
      <link>http://frascamemo.blog.shinobi.jp/%E3%80%90%E7%B5%82%E3%80%91%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E4%BC%81%E7%94%BB%E2%80%9C%E2%99%AD%E2%80%9D/%E5%84%AA%E3%81%97%E3%81%8F%E3%81%97%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A7%EF%BC%81%E3%80%80%E3%80%94%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%BF%EF%BC%8C%E3%83%9F%E3%83%A2%E3%82%B6%E3%80%95</link> 
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    <item>
      <title>アンド　レイニーデイ　〔アルマ、ルナ〕</title>
      <description>&lt;p&gt;　クラウド・ルナは雨の日が好きだ。&lt;br /&gt;
　晴れの日より曇りときどき雨の日より風が強い日より、雨の日が好きだ。針の穴のように細い雫が、分厚い灰色の雲を裂きながら降ってくる様を見つめるのが好きだ。濡れ鼠になっている誰かを哀れんだ瞳で蔑むのが、酷く好きだ。&lt;br /&gt;
　だから、視線の先に彼女を見つけたときには心が躍った。可哀そうなまでにガタガタと震え、青褪め、長い髪の先からはしとしと雫が零れる。彼女の足元には、彼女が先ほどまで指していただろう赤色の傘が転がっていた。風にコロコロと流されて、それはクラウドの足元まで届いた。&lt;br /&gt;
「&amp;hellip;&amp;hellip;あ、あなた、は&amp;hellip;&amp;hellip;っ」&lt;br /&gt;
「アルマ・グルベンキアン」&lt;br /&gt;
　遮るように呟いて、クラウドは彼女の耳元に唇を寄せた。覚えていないわけじゃないだろう？　5年前、我々が貴女達に行ったことを。繊細で聡い貴女のことだから、きっと忘れずにいるだろうと思っているのだけれど。&lt;br /&gt;
　吐息で鼓膜に直接触れると、ぞわりと彼女の背筋が粟立った。包み込みながら視線を合わせると、化け物が満月と呼んだ萌黄色の瞳に自身がうつった。嫌がり拒むように首を振る彼女に対し、クラウドは冷徹で穏やかに微笑んだ。&lt;br /&gt;
「どうせお前には何も出来ないのだから」&lt;br /&gt;
　無力で弱い子供なのだから。&lt;br /&gt;
「このまま黙って後ろを向いて、誰もいないお家へ走ってお帰り」&lt;br /&gt;
　雨をたっぷりと含んだ赤い髪を揺らし、彼女はクラウドの手を振り払って踵を返した。衝撃と痛みで一瞬帯びた熱も、全て雨が洗い流す。赤い傘を拾う。&lt;br /&gt;
　そして排水溝へゆっくりと、赤い雨が流れていった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
　そう、クラウド・ルナは雨の日が好きだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&amp;nbsp;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（どうして、どうしてあの人がこの街にいるの）&lt;br /&gt;
アルマとクラウド。暴走する捏造編。&lt;/p&gt;</description> 
      <link>http://frascamemo.blog.shinobi.jp/%E3%80%90%E7%B5%82%E3%80%91%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E4%BC%81%E7%94%BB%E2%80%9C%E2%99%AD%E2%80%9D/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%80%80%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A4%E3%80%80%E3%80%94%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%80%81%E3%83%AB%E3%83%8A%E3%80%95</link> 
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